さく井工事技術の向上及び
さく井技術者の育成及び関連事項に関する要望


平素は当協会の事業運営につきましては格別な御高配を賜り厚く御礼申し上げます。 当協会は、創立以来関係機関の御指導と御支援を得て、さく井工事技術の向上及び地下水調査業務の推進に努力して参りました。 今後共、尚一層地下水の保全と適正利用に寄与することを目的として事業を進めて参る所存であります。 つきましては、平成13年度の事業遂行にあたり下記要領につき、特段の御高配を賜りたく要望申し上げます。




1.分離発注について

さく井工事及び地下水調査工事(温泉を含む)は他の建設工事と異なった専門の技術と経験を必要としますので、他の建設工事及び設備工事から分離して発注されますよう、お願い申し上げます。

2.さく井技能士の育成と活用について 

昭和57年より施行された職業能力開発促進法に依る、国家資格「さく井技能士」の合格者は6,516名(平成13年3月現在)となりました。平成6年の建設業法の一部改正に伴い公共工事の建設現場及び、請負金額2500万円以上の建設現場には「さく井技能士」主任技術者又は管理技術者の常駐が義務づけられております。これらに対応するため(社)全国鑿井協会では「さく井技能士」の登録制度を実施しております。付きましては、工事の実施に際しましては、特段の御高配を賜りますようお願い申し上げます。

3.地下水人口涵養実施について

地下水は貴重な地下資源であり地盤構成の重要な要素であります。地下水の過剰揚水による地盤沈下、地下水障害の発生又は都市開発による災害防止の為、雨水の人口涵養を促進、普及すべきです。雨水浸透は最も手近に、且つ安価にて施工可能で土壌による水質浄化や都市洪水の抑制に効果があります。雨水の地下水浸透施設設置について特段の御高配をお願い申し上げます。


4.非常災害用井戸・地震観測井設置促進について

東海地震、南関東直下型地震、その他地震空白地においては、その発生の切迫性がかねてから指摘されておりますが、住民の生命、財産の安全を確保するためには地震防災対策の充実強化を促進することが極めて重要であります。特に、防災用井戸の必要性については過去の災害時に於ける事例からも重大なる関心事であります。 為に防災用井戸・地震観測井の設置促進については、特段の御高配をお願い申し上げます。

5.地下水汚染防止について

地下水は清浄.豊富.低兼の三要素を備えていたが特に清浄性を有するため飲料水には勿論、工業用にも高く評価され多方面での利用されております。住民の生命や環境汚染を防止し、地下水の保全を図るべく特段の御高配をお願い申し上げます。